「キャンプマットってどれを選べばいいの?」初めてのキャンプ用品選びで、多くの人がまず戸惑うのがマット選びです。テントや寝袋は想像しやすいのに、マットだけは「本当に必要なの?」と思う方も多いでしょう。

実は筆者も初回キャンプでマットを省略し、翌朝ひどい腰痛で後悔した経験があります。地面からの冷気と硬さで、一睡もできませんでした。結論から言えば、マットはキャンプで快適に眠るための「最重要アイテム」です。

この記事では、初心者が失敗しないマットの選び方を、実際の使用経験を交えてわかりやすく解説します。予算3,000円台から始められる商品もあるので、ぜひ参考にしてください。

そもそもマットとは

キャンプマットとは、テント内で寝袋の下に敷く「クッション兼断熱材」です。寝心地を良くするだけでなく、地面からの冷気を遮断する重要な役割も担っています。

実はキャンプ初心者の多くが「寝袋さえあれば大丈夫」と考えがちですが、これは大きな誤解。地面からの冷気は想像以上に体温を奪います。真夏でも夜間の地面は冷たく、秋冬キャンプでは寝袋の断熱性能だけでは不十分です。

マットは主に3つの役割を果たします。まず、地面のゴツゴツした感触を軽減し、自宅のベッドに近い寝心地を実現すること。次に、地面からの冷気を遮断して体温を保つこと。最後に、結露や湿気から寝袋を守ることです。

特に注目すべきは断熱性。キャンプでは「上からの寒さ」より「下からの冷え」の方が深刻です。寝袋で体を包んでも、背中側は体重で圧縮されて断熱層が潰れてしまうため、マットでの断熱が不可欠なのです。

マットの種類は大きく分けて3タイプ

キャンプマットには主に「インフレーターマット」「エアーマット」「クローズドセルマット(銀マットなど)」の3種類があります。それぞれ特徴が大きく異なるので、自分のキャンプスタイルに合わせて選びましょう。

インフレーターマットは、バルブを開けると自動的に膨らむタイプ。中にウレタンフォーム(スポンジ状のクッション材)が入っており、空気と素材の両方でクッション性を確保します。後ほど詳しく紹介しますが、初心者に最もおすすめできるバランス型です。

エアーマットは、空気のみでクッション性を確保するタイプ。収納時は非常にコンパクトですが、空気入れが必要で、パンクのリスクもあります。登山などで荷物を極限まで軽くしたい上級者向けです。

クローズドセルマットは、いわゆる「銀マット」と呼ばれる発泡素材のマット。広げるだけで使え、パンクの心配もゼロ。価格も1,000〜3,000円と格安ですが、厚みが1〜2cm程度で寝心地は正直イマイチです。

選ぶ前に知っておきたい基礎知識

選ぶ前に知っておきたい基礎知識のイメージ

本格的な選び方に入る前に、マット選びで頻出する専門用語を押さえておきましょう。これを知っているだけで、商品説明が格段に理解しやすくなります。

R値(アールち)って何?

「R値」とは、マットの断熱性能を示す数値です。数字が大きいほど断熱性が高く、寒い季節にも対応できます。

具体的には、R値1.0〜2.0は夏専用、R値2.0〜4.0は春秋の3シーズン対応、R値4.0以上は冬キャンプにも使える目安です。初心者が春〜秋メインで始めるなら、R値3.0前後が無難な選択でしょう。

注意点として、R値は「単純に足し算できる」特性があります。例えばR値2.0のマットとR値1.0の銀マットを重ねればR値3.0相当になるため、冬キャンプデビュー時は買い足しで対応することも可能です。

厚みは何センチ必要?

結論から言うと、最低でも5cm、快適性を求めるなら8cm以上がおすすめです。

厚み3cm以下のマットは、正直に言って「地面の硬さ」を感じます。寝返りを打つたびに石や木の根の感触が伝わり、熟睡は難しいでしょう。筆者も初回は4cmのマットで挑戦しましたが、朝方には腰が痛くなりました。

一方で厚み10cmクラスになると、車中泊やファミリーキャンプでは最高の寝心地ですが、重量が4kg超になり持ち運びが大変です。ソロキャンプやバイクキャンプには向きません。

バランスを考えると、8cm厚のマットは重量約2.5kg、収納サイズも持ち運び可能な範囲で、地面の凹凸を完全に吸収してくれます。初めて買うなら、まずは8cmを基準に考えてみてください。

サイズの選び方

サイズは身長+10〜20cmが基本です。一般的なシングルサイズは長さ190〜200cm、幅60〜70cmですが、体格によって選び方が変わります。

身長170cm以下なら190cm長で十分。180cm以上の方は200cm長を選ぶと、足先まで快適です。幅については、65cmが標準ですが、寝返りが多い方やゆったり寝たい方は70〜75cm幅を選ぶとストレスがありません。

ファミリーなら、シングルサイズを連結できるタイプがおすすめ。多くのインフレーターマットは側面にボタンがついており、2枚をつなげてダブルサイズとして使えます。子どもが小さいうちは一緒に寝られて便利です。

選び方のチェックポイント

選び方のチェックポイントのイメージ

それでは、実際にマットを選ぶときの具体的なステップを見ていきましょう。以下の順序で絞り込むと失敗が減ります。

STEP1: キャンプスタイルから種類を決める

まずは自分のキャンプスタイルを考えます。オートキャンプ(車で荷物を運べる)かバイク・徒歩キャンプか、月に何回行くか、寝心地と携帯性のどちらを優先するか。

オートキャンプ中心で年4〜5回以上行く予定なら、厚み8〜10cmのインフレーターマットが最適です。重さは2〜4kgありますが、車に積むなら問題なし。寝心地の良さは自宅のベッドに近く、朝まで熟睡できます。

バイクキャンプや登山なら、軽量なエアーマットが候補になりますが、初心者にはやや扱いが難しいため、まずは薄型のインフレーターマット(5cm厚、重量1.5kg程度)から始めるのが無難です。

年1〜2回のお試し段階なら、まずは5,000円以下の5cm厚インフレーターマットで様子を見ましょう。本格的に続けるかわからない段階で高額投資は不要です。

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実際に筆者が2年目に買い替えたのが、VASTLAND インフレーターマット 厚さ8cm(参考価格6,780円)です。重量2.7kgで192×65×8cmというサイズは、身長175cmの筆者にぴったりでした。

バルブを開けて約1分で自動膨張し、追加で息を吹き込むと硬さの微調整もできます。収納時は63×22×22cmでトランクに収まるサイズ。家族3人のファミリーキャンプで2枚使っていますが、2シーズン使っても破損なしで耐久性も申し分ありません。

STEP2: 使用する季節から断熱性を決める

次に使う季節を考えます。春〜秋の3シーズンキャンプなのか、真冬も行くのかで選ぶべきR値が変わります。

春〜秋メイン(最低気温5℃以上)ならR値2.0〜3.0で十分。真夏だけなら正直R値は気にしなくてOKです。ただし、標高の高いキャンプ場は夏でも夜間10℃以下になることがあるため、R値2.0はあった方が安心でしょう。

秋冬キャンプにも挑戦したい(最低気温0℃前後)なら、R値4.0以上を選びましょう。商品説明に「オールシーズン対応」と書かれているものがこのクラスです。

真冬の雪中キャンプ(氷点下5℃以下)を想定するなら、R値6.0以上が必要です。このレベルになると商品選択肢が限られ、価格も15,000円以上になります。

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本格的な冬キャンプ対応なら、OneTigris DREAMSTAR 高R値6.3(参考価格15,900円)が注目です。R値6.3は氷点下10℃クラスにも対応する断熱性能。

サイズは198×70×8cmで重量1.99kgと、高性能ながら意外と軽量。TPUコーティングで防水性も高く、結露が多い冬キャンプでも安心です。楽天での評価は4.78点(265件)と高評価で、ユーザーからは「真冬でも底冷えしない」「2kgを切る軽さは驚き」という声が多く見られます。

STEP3: 予算と寝心地のバランスを決める

最後に予算を設定します。マット価格は3,000〜20,000円超まで幅広いですが、価格差は主に「厚み」「断熱性」「耐久性」「ブランド」で決まります。

予算5,000円以下なら、5cm厚のインフレーターマットが選択肢。寝心地は中の中レベルですが、銀マット(クローズドセル)と比べれば格段に快適です。年1〜2回の初心者には十分でしょう。

予算7,000〜10,000円なら、8cm厚のインフレーターマットが狙い目。コスパと性能のバランスが最も良いゾーンです。年4回以上キャンプに行くなら、このクラスを買っておけば後悔しません。

予算15,000円以上なら、高R値モデルや10cm厚の極厚モデルが選択肢に入ります。オールシーズン使いたい、家族全員分揃えたい、車中泊メインという方向けです。

STEP4: 収納サイズと重量を確認

見落としがちなのが収納サイズ。車載スペースやバイクの積載量に収まるか、事前に確認しましょう。

8cm厚インフレーターマットの収納サイズは、一般的に直径20cm×長さ60〜70cm程度。重量は2.5kg前後です。トランクや後部座席に十分収まりますが、バイクだとやや大きく感じるかもしれません。

10cm厚になると直径25cm×長さ70cm、重量4kg超になり、徒歩やバイクでの持ち運びは現実的ではありません。オートキャンプ専用と考えてください。

収納袋が付属するかも要チェック。ほとんどの製品に付属しますが、稀に別売りの場合があります。また、空気を抜いて巻き上げるときに固定するゴムバンドがあると、収納がグッと楽になります。

失敗しがちなポイント

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ここからは、筆者や周囲のキャンパー仲間が実際に経験した「買ってから後悔したこと」を共有します。

薄すぎるマットを選んでしまう

初心者が最も失敗しやすいのが、「とりあえず安いもので」と3〜4cm厚のマットを選ぶこと。価格は3,000円台と魅力的ですが、寝心地は正直「硬い床にタオルを敷いた程度」です。

筆者の友人は「高いマットはもったいない」と4cm厚を購入し、初回キャンプで一睡もできずに朝方車で仮眠。結局翌週には8cm厚を買い直す羽目になりました。最初から8cmを買えば二重出費にならなかったわけです。

経験則として、厚み5cm未満は「地面の硬さを感じる」と思ってください。本格的に続けるなら、最初から8cm以上を選んだ方が結果的にコスパが良いです。

膨らまないトラブル

インフレーターマットは「自動膨張式」と謳っていますが、100%フル膨張するわけではありません。バルブを開けて3〜5分待っても、実際には70〜80%程度しか膨らまないことが多いです。

これは不良品ではなく、ウレタンフォームが圧縮された状態から復元するまでに時間がかかるため。新品時は特に膨らみにくく、最初の3〜4回は手動で息を吹き込んで膨らませる必要があります。

「自動膨張だから楽だと思ったのに息を入れるなんて騙された」という声をよく聞きますが、これは仕様です。ただし、数回使ううちにウレタンが馴染んで、膨らみやすくなります。初回だけは根気よく膨らませましょう。

連結できないタイプを選んでしまう

ファミリーキャンプで「とりあえず人数分買えばいい」と考えて、連結機能のないマットを購入してしまうケース。子どもが小さいうちは親子で一緒に寝たいのに、マット同士がズレて隙間ができてしまいます。

多くのインフレーターマットには側面にスナップボタンや連結ベルトがついており、2枚以上をつなげて使えます。購入前に「連結可能」の表記があるか確認しましょう。

実際に家族で使う場合、シングル2枚を連結すれば幅130cm程度のダブルサイズになります。子どもが成長して別々に寝るようになったら分けて使えるため、最初から連結タイプを選ぶことをおすすめします。

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WAQ キャンプマット 8cm(参考価格6,980円)は連結機能付きの人気モデル。サイズは190×65×8cm、重量2.5kgで、側面のボタンで簡単に連結できます。

カラー展開はネイビー、タン、オリーブ、ブラックの4色で、テントの雰囲気に合わせて選べるのもポイント。表地は75Dポリエステルで耐久性があり、裏地には滑り止め加工が施されているため、テント内でズレにくい設計です。楽天評価4.57点(1360件)の高評価で、「コスパ最強」「初心者に最適」というレビューが多数見られます。

エアーマットの空気入れ問題

「軽量でコンパクト」という謳い文句に惹かれてエアーマットを選ぶと、実際のキャンプ場で「息で膨らませるのが大変すぎる」という現実に直面します。

エアーマットは中身がほぼ空気だけなので、口で膨らませると5〜10分かかり、酸欠でクラクラすることも。電動ポンプを持ち込めば楽ですが、それだと「軽量化」のメリットが薄れます。

VASTLAND インフレーターマット 厚さ 8cm

そこで注目したいのが、足踏み式キャンピングマット(参考価格3,880円)。サイズは195×70×10cmで、足踏みポンプが本体に内蔵されており、わずか25秒で膨張完了します。

枕一体型で首元まで快適。ポリエステル、ナイロン、TPU素材の組み合わせで防水性も確保されています。ただし、完全なエアーマットなので断熱性はインフレーターマットより劣ります。夏専用、もしくは車中泊用と割り切って使うのが良いでしょう。

パンク修理キットの確認忘れ

インフレーターマットもエアーマットも、鋭利な石や枝でパンクするリスクがあります。多くの製品には補修パッチが付属しますが、稀に付属していない場合も。

キャンプ場で穴が開いたとき、補修パッチがないと「その日は地面に寝る」という悲惨な結果に。購入時に必ず「補修パッチ付属」の記載を確認し、付属しない場合は別途購入しておきましょう(ホームセンターで300〜500円程度)。

また、パンク予防として、テント内にグランドシート(床面保護シート)を敷くこと、マットの下に銀マットを1枚敷くことが有効です。銀マットは1,000円以下で買えるので、高価なマットを守る保険として持っておくと安心です。

予算別おすすめ

それでは具体的な商品を予算別に見ていきましょう。実際の使用感やユーザーレビューを踏まえた、おすすめのマットを紹介します。

予算5,000円以下:コスパ重視のエントリーモデル

まずは試しにキャンプを始めたい、予算を抑えたいという方向けです。

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Bears Rock 自動膨張式マット 5cm(参考価格4,980円)は、2013年発売以来のロングセラー商品。サイズは200×65×5cm、重量1.7kgと軽量です。

厚み5cmでも高反発ウレタンフォームを採用しているため、底付き感は少なめ。取り外し可能な自動膨張式枕が付属するのも嬉しいポイントです。楽天評価4.56点(2614件)という圧倒的なレビュー数と高評価が信頼性の証。

ただし、正直に言えば5cmだと体重70kg以上の方は硬さを感じることがあります。「とりあえず年1〜2回試す」レベルなら十分ですが、本格的に続けるなら次に紹介する8cmクラスをおすすめします。

予算7,000〜10,000円:バランス型の8cm厚モデル

年4回以上キャンプに行く予定なら、このクラスが「買って正解」の価格帯です。

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Bears Rock 車中泊マット 8cm(参考価格7,350円)は、「腰らくくんシリーズ」として車中泊ユーザーにも人気。サイズは190×65×8cm、重量2.4kgです。

高反発ウレタン「Fit Keeper」を採用し、体圧分散機能で腰への負担を軽減。車のシートを倒したときの段差も気にならないと評判です。楽天評価4.58点(2509件)で、「自宅のベッドより快適」「朝まで熟睡できた」というレビューが多数。

キャンプはもちろん、車中泊や災害時の避難用としても使える汎用性の高さが魅力です。価格も7,000円台と手頃で、コスパは抜群でしょう。

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