キャンプ当日の天気予報が雨。そんなとき、しっかり対策できていれば雨キャンプも楽しめます。むしろ、雨音を聞きながらタープの下でまったり過ごす時間は、晴れの日にはない特別な魅力があるんです。
でも初めての雨キャンプでは、何を準備すればいいのか不安ですよね。この記事では、実際に何度も雨キャンプを経験してきた筆者が、本当に必要なアイテムを優先度順に紹介します。予算別のプランも用意したので、自分に合った装備が見つかるはずです。
雨キャンプで必要なものチェックリスト
まずは全体像を把握しましょう。以下が雨キャンプに必要なアイテムの一覧です。★の数が多いほど優先度が高いアイテムです。
- ★★★ 防水性の高いテント
- ★★★ 大型タープ
- ★★★ レインウェア(上下セット)
- ★★★ 長靴またはトレッキングシューズ
- ★★★ 防水バッグ(荷物保護用)
- ★★ グランドシート(テント床下用)
- ★★ 吸水タオル・雑巾(複数枚)
- ★★ 着替え(予備含めて多めに)
- ★★ ビニール袋(大小各種)
- ★ 防水スプレー
- ★ クイックキャンプチェア(濡れても平気な素材)
- ★ 新聞紙(靴の中の湿気取り)
必須アイテム詳細
防水性の高いテント
雨キャンプの生命線です。結論から言えば、耐水圧1,500mm以上のテントを選びましょう。
筆者が初めて雨キャンプをしたとき、耐水圧1,000mmのテントで挑んだら、夜中にポタポタと浸水してきて大変でした。以降は必ず2,000mm以上のものを使っています。特にテントの縫い目部分はシームテープ処理されているかチェックしてください。ここが弱いと確実に水が入ってきます。
選ぶポイント:
- 耐水圧2,000mm以上が理想
- フライシートとインナーテントの2重構造
- 前室が広いと濡れた荷物を置ける
- ベンチレーション(通気口)があると結露対策になる
ただし、高性能テントは重量があり設営も複雑になりがち。ソロや夫婦2人なら軽量コンパクトなものでも十分ですが、ファミリーキャンプなら多少重くても居住性を優先したほうが快適です。
大型タープ
正直なところ、雨の日はタープがあるかないかで快適度が天と地ほど変わります。
タープの下が「リビング」になるわけですが、最低でも3m×3mサイズは欲しいところ。4人家族なら4m×4m以上がおすすめです。ヘキサタープかレクタタープか迷うところですが、雨対策としてはレクタタープのほうが面積が広く取れて有利。ただし設営の難易度は若干高めです。
実際に試してわかったのは、タープの張り方で雨の流れが全然違うということ。必ず一辺を低くして水が流れる角度をつけてください。水平に張ると中央に雨水が溜まって危険です。筆者は一度、溜まった水の重みでポールが折れかけた経験があります。
注意点: 強風を伴う雨の日は、タープが煽られて危険なこともあります。風速7m以上の予報が出ているときは、無理せずキャンプを延期する判断も大切です。
レインウェア(上下セット)
「傘じゃダメなの?」という質問をよく受けますが、キャンプ場では絶対にレインウェアです。設営・撤収作業では両手が空いていないと効率が悪すぎます。
ワークマンの3,000円程度のもので十分機能しますが、長時間着ていると蒸れるのが難点。予算に余裕があれば、ゴアテックスなどの透湿性素材を選ぶと快適度が段違いです。春秋なら問題ありませんが、真夏の雨キャンプでは安物のレインウェアだと内側がびしょびしょになります。
サイズは普段より少し大きめを選ぶこと。インナーに厚手のフリースを着込むこともあるので、ジャストサイズだと窮屈です。色は明るめのほうが、薄暗い雨の日に他のキャンパーから視認されやすく安全です。
長靴またはトレッキングシューズ
これも優先度★3つ。
筆者の失敗談ですが、普通のスニーカーで雨キャンプに行ったところ、設営中に靴が泥まみれになり、テント内に持ち込めなくなって困りました。結局、予備の靴もびしょ濡れになり、翌日は濡れた靴を履く羽目に。最悪でした。
おすすめは完全防水の長靴です。ただし長時間歩くと疲れやすいので、ハイキングも兼ねるなら防水トレッキングシューズのほうがいいでしょう。ゴアテックス製なら多少の水たまりは平気です。
長靴が向いている人: オートキャンプ場でサイト内での作業が中心、歩く距離が短い
トレッキングシューズが向いている人: 林間サイト、登山的な要素があるキャンプ場、長距離を歩く予定
防水バッグ
意外に見落としがちなのが荷物の防水対策。
車からサイトまで距離がある場合、荷物を運ぶ間に雨に濡れてしまいます。特に着替えや寝袋が濡れると致命的。防水バッグやドライバッグに分けて入れておくと安心です。100円ショップの大きめゴミ袋でも代用できますが、破れやすいので注意。
筆者は45Lのドライバッグを2つ使っています。一つは衣類専用、もう一つは電子機器やタオル類。これで荷物の整理もしやすくなりました。
あると便利なアイテム

グランドシート
テントの底面を保護するシートです。なくてもキャンプはできますが、あると底面からの浸水リスクが激減します。特に水はけの悪いサイトでは必須レベル。
ブルーシートで代用する人もいますが、見た目がイマイチなのと、テントより大きく敷くと雨水が溜まってしまうので注意。専用のグランドシートならテントにぴったりサイズで、端の処理もきれいです。
吸水タオル・雑巾(複数枚)
これ、本当に重要です。雨の日は何度テントやタープを拭いても濡れます。
普通のタオルだとすぐびしょびしょになって使い物にならなくなりますが、マイクロファイバーの吸水タオルなら絞って何度も使えます。筆者は5枚持っていきますが、それでも足りないくらい。特に撤収時、テントを拭き取る作業に大量に必要です。
着替え(予備含めて多めに)
晴れの日の倍は持っていきましょう。特に靴下と下着は多めに。
雨の日は予想以上に濡れます。設営中に汗もかくので、作業後に着替えないと体が冷えます。子連れの場合は特に注意。子どもは水たまりで遊びたがるので、着替えは3セットあっても足りないくらいです。
ビニール袋(大小各種)
濡れたものと乾いたものを分けるために大量に使います。
特に撤収時、濡れたテントやタープを一時的に入れておく大きめのゴミ袋(90L以上)は必須。帰宅後にすぐ干せればいいですが、夜遅く帰る場合は翌日まで袋に入れておくことになります。密閉するとカビが生えるので、口は軽く縛る程度にしてください。
その他の便利アイテム
以下は「なくても困らないけど、あると快適度が上がる」ものです。
- 防水スプレー: 出発前にテントやレインウェアに吹きかけておくと撥水効果が復活します
- 新聞紙: 濡れた靴の中に丸めて入れておくと、翌朝には湿気を吸ってくれます
- ランタン用のフック: タープの下に吊るして手元を明るくすると作業効率アップ
- 簡易テーブル: 地面が濡れているので、荷物を置く場所があると便利
逆に、雨の日に向かないのが焚き火台。どうしても使いたい場合は、タープの下でも使える高さのあるものを選び、一酸化炭素中毒に注意してください。基本的には雨の日の焚き火は諦めたほうが無難です。
予算別モデルプラン
それでは、具体的な予算別のセットプランをご紹介します。すでに持っているアイテムがあれば、その分予算を他に回せます。
【最低限プラン】約30,000円
初めての雨キャンプで、とにかく最低限の装備を揃えたい人向け。
| アイテム | 参考価格 | 備考 |
|---|---|---|
| エントリー向けテント(耐水圧1,500mm) | 10,000円 | 2〜3人用 |
| ヘキサタープ(3m×3m) | 5,000円 | ノーブランド品 |
| レインウェア上下 | 3,000円 | ワークマン等 |
| 長靴 | 2,000円 | ホームセンター品 |
| 防水バッグ(30L×2) | 4,000円 | ドライバッグ |
| 吸水タオル5枚 | 2,000円 | マイクロファイバー |
| ブルーシート | 1,000円 | グランドシート代わり |
| ビニール袋各種 | 500円 | 100円ショップ |
| 予備着替え | 2,500円 | 既存の服を流用 |
| 合計 | 30,000円 |
このプランでも十分に雨キャンプは楽しめます。ただし、テントの耐水圧がギリギリなので、大雨の場合は浸水のリスクがあることを覚悟してください。タープも小さめなので、荷物を置くスペースは限られます。
【標準プラン】約60,000円
快適性と安全性のバランスが取れた、おすすめのプラン。
| アイテム | 参考価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 中級テント(耐水圧2,000mm以上) | 25,000円 | コールマン等有名ブランド |
| レクタタープ(4m×4m) | 12,000円 | DDタープ等 |
| レインウェア上下(透湿性あり) | 8,000円 | モンベル等アウトドアブランド |
| 防水トレッキングシューズ | 7,000円 | ゴアテックス製 |
| ドライバッグ(45L×2) | 6,000円 | シートゥサミット等 |
| 専用グランドシート | 3,000円 | テントに合わせたサイズ |
| 吸水タオル10枚 | 3,000円 | 高吸水タイプ |
| 防水スプレー | 1,500円 | 大容量タイプ |
| 予備着替え(高品質) | 4,000円 | 速乾性素材 |
| その他小物 | 1,500円 | 新聞紙、ビニール袋等 |
| 合計 | 61,000円 |
これだけ揃えれば、多少の悪天候でも安心してキャンプできます。テントの耐水圧も十分で、タープも広々。透湿性のあるレインウェアなので長時間着ていても快適です。実際、筆者もこのレベルの装備で何度も雨キャンプを乗り切っています。
【こだわりプラン】約120,000円
とことん快適さを追求したい、装備にこだわりたい人向け。
| アイテム | 参考価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 高性能テント(耐水圧3,000mm) | 50,000円 | スノーピーク、ノルディスク等 |
| 大型レクタタープ(5m×5m) | 20,000円 | ポール・ペグ込み |
| ゴアテックスレインウェア | 20,000円 | 長時間の使用でも蒸れない |
| 高級防水トレッキングシューズ | 15,000円 | サロモン、メレル等 |
| 大容量防水バッグセット | 10,000円 | 複数サイズのセット |
| 高性能グランドシート | 5,000円 | 厚手で穴が開きにくい |
| 高吸水タオルセット | 5,000円 | 15枚程度 |
| 速乾性ウェア一式 | 10,000円 | メリノウール等 |
| 折りたたみテーブル | 8,000円 | タープ下の作業台 |
| その他(防水スプレー、小物類) | 3,000円 | |
| 合計 | 146,000円 |
このプランなら、台風でもない限り(実際には台風の日はキャンプ禁止ですが)、どんな雨でも快適に過ごせます。テントは前室も広く、タープも家族全員がゆったり過ごせるサイズ。装備の重量はありますが、車でのオートキャンプなら問題ありません。
ただし、年に数回しか雨キャンプをしないなら、ここまでの投資は過剰かもしれません。キャンプの頻度と相談してください。
雨キャンプ特有の注意点

装備を揃えても、雨キャンプには独特の難しさがあります。
まず設営の順番。晴れの日はテント→タープの順でもいいですが、雨の日は必ずタープを先に張ってください。タープの下で濡れずに他の作業ができるからです。筆者は最初これを知らずに、びしょ濡れになりながらテントを設営して大変な思いをしました。
次に、テント内への水の持ち込み厳禁。靴はもちろん、レインウェアもテント入口で脱いでタープ下に干します。一度水を持ち込むと、テント内がどんどん湿気てきて不快です。前室が広いテントだとこの作業がしやすいんです。
そして撤収。これが一番大変です。
雨の中での撤収は時間がかかります。晴れの日の1.5倍は見ておきましょう。テントもタープも濡れているので重いし、拭き取り作業に時間がかかります。急いで撤収すると忘れ物をしたり、濡れたまま車に積んでカビの原因になったりします。
帰宅後は必ずテントとタープを干してください。翌日仕事で疲れていても、これだけは当日中にやるべき。放置すると本当にカビます。筆者は一度、疲れて週末まで放置したら、テントに黒いカビが生えて泣きました。
よくある質問

雨予報のキャンプはキャンセルすべき?
小雨程度なら挑戦してもいいですが、大雨警報が出ている場合は延期をおすすめします。特に初心者の場合、雨の中での設営は想像以上に難しく、トラブルが起きやすいです。また、川沿いのキャンプ場では増水のリスクもあるため、天気予報をよく確認してください。風速7m以上の強風を伴う雨の場合も、タープやテントが飛ばされる危険があるため避けるべきです。
テントの耐水圧はどれくらいあれば安心?
一般的に、耐水圧1,500mm以上あれば通常の雨には耐えられます。ただし、長時間の強い雨や、テント生地の経年劣化を考えると、2,000mm以上が安心です。特にフロア部分(底面)は3,000mm以上あると、水たまりの上に設営しても浸水しにくくなります。ちなみに「耐水圧10,000mm」といった過剰なスペックは、キャンプではあまり必要ありません。それよりも通気性や結露対策を重視したほうが快適です。
レインウェアは上だけじゃダメ?
絶対に上下セットを用意してください。上だけだと、しゃがんで作業するときに膝が濡れますし、泥はねで下半身がびしょびしょになります。特に設営・撤収時はかなり動くので、パンツだけでは防ぎきれません。安いものでもいいので、必ず上下揃えましょう。
子連れの雨キャンプは可能?
不可能ではありませんが、正直かなり大変です。子どもは水たまりで遊びたがるので着替えが大量に必要ですし、濡れた体を温める手段も考えないといけません。テント内で過ごす時間が長くなるため、子どもが退屈しないような遊び道具も必須。初めての雨キャンプなら、まず大人だけで経験を積んでから子連れに挑戦したほうがいいでしょう。どうしても行く場合は、コテージやバンガローのあるキャンプ場を選ぶと安心です。
雨の日の食事はどうする?
タープの下で調理するのが基本ですが、火気の取り扱いには十分注意してください。タープの生地に火が当たると溶けたり燃えたりする危険があります。できればカセットコンロを使い、タープの端のほうで調理しましょう。焚き火やBBQは雨の日は諦めて、簡単に作れる鍋料理やレトルト食品中心のメニューがおすすめです。温かいスープや鍋物なら体も温まりますし、準備も片付けも楽です。
まとめ・雨キャンプ持ち物チェックリスト
雨キャンプは準備さえしっかりしておけば、晴れの日にはない特別な体験ができます。ここまで紹介した内容をまとめます。
- 必須装備は5つ: 防水テント、タープ、レインウェア、防水靴、防水バッグ。これがないと快適性が大きく下がります
- 予算は最低3万円から: 初心者なら標準プラン(約6万円)がおすすめ。長く使えて快適度が高いバランスの良い装備が揃います
- 設営はタープから: 雨の日はタープを先に張り、その下で他の作業を進めるのが鉄則。撤収は時間に余裕を持って
最後に、出発前の最終チェックリストを載せておきます。印刷して車に貼っておくと便利です。
【雨キャンプ最終チェックリスト】
- □ テント本体・フライシート・ペグ・ハンマー
- □ タープ・ポール・ロープ・ペグ
- □ レインウェア上下
- □ 長靴または防水シューズ
- □ 防水バッグ(中身を仕分けて)
- □ グランドシート
- □ 吸水タオル多数
- □ 着替え(予備含めて多めに)
- □ ビニール袋(大・中・小)
- □ 防水スプレー
- □ 新聞紙(靴の湿気取り用)
- □ ランタン・ヘッドライト(予備電池も)
- □ 温かい飲み物・スープ類
- □ 防寒着(雨で気温が下がる場合)
雨キャンプに慣れてくると、雨音を聞きながらタープの下でコーヒーを飲む時間が最高に贅沢だと感じられるようになります。まずはしっかり準備して、安全第一で楽しんでください。次の週末が雨予報でも、この記事を参考に挑戦してみてはいかがでしょうか。