ワインエキスパート・ソムリエ試験の勉強で、二次のテイスティング対策にどのワインを飲めばいいのか。品種の「典型」をつかみたいのに、高いワインを何本も買うのは難しいですよね。
この記事では、主要品種の特徴を確かめやすいワイン7本と、テイスティング用グラス1点を紹介します。冷涼産地と温暖産地のシャルドネ、ブルゴーニュとチリのピノ・ノワールなど、比べることで違いが見えてくる組み合わせもあわせて解説します。
この記事は合格を保証したり、出題を予想したりするものではありません。試験の制度・日程・出題範囲は、日本ソムリエ協会(J.S.A.)の公式情報で確認してください。
ソムリエ試験の勉強に使うワインの選び方
試験勉強用のワインを選ぶポイントは、5つです。
品種の典型がわかる産地を選ぶ
テイスティング(外観・香り・味わいを観察して特徴をつかむこと)の練習では、まず「その品種らしさ」が出やすい産地を選びます。シャブリのシャルドネ、ブルゴーニュのピノ・ノワール、モーゼルのリースリングなど、品種と産地の代表的な組み合わせが基準になります。
同じ品種を冷涼と温暖で比べる
同じシャルドネでも、冷涼な産地では酸(酸味)が引き締まり、温暖な産地では果実味がふくよかになる傾向があります。気候の違いが味わいにどう出るかは、1本ずつ飲むより並べて比べるほうがつかみやすいです。
樽の有無を意識する
樽熟成(オーク樽で寝かせる工程)を経たワインには、バニラやトーストのような香りが加わることがあります。造りは銘柄や年によって変わるので、気になる場合は販売ページや生産者の説明を確認してください。
価格は手頃なものから
今回は参考価格810円の2本から、5,000円台の3本まで幅を持たせました。最初は1,000円前後のチリワインで品種の輪郭をつかみ、慣れてきたら2,000〜3,000円台、さらにブルゴーニュやボルゲリの4,000〜5,000円台へ。段階的に広げると、無理なく続けやすいですよ。
同じ条件で飲み比べる
温度とグラスがバラバラだと、違いがワインのせいなのか条件のせいなのか分からなくなります。同じ形のグラスを2脚以上そろえ、温度も目安に合わせる。これだけで比較の精度が上がります。
試験勉強向けワインのおすすめ一覧と比較表

今回紹介する7本のワインの参考価格(記事作成時点)は、810円〜5,500円です。味わいの欄は、販売ページや商品名に書かれた特徴だけを載せています。
| 商品 | 品種 | 産地 | タイプ | 販売ページに書かれた特徴 | 参考価格 | 購入 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Joseph Drouhin シャブリ レゼルヴ・ド・ヴォードン | シャルドネ | フランス・シャブリ | 白 | 冷涼産地シャルドネの酸とミネラル感 | 4,700円 | 楽天で見る |
| Louis Latour グラン・アルデッシュ シャルドネ | シャルドネ | フランス・アルデッシュ | 白 | 温暖産地のシャルドネ | 2,750円 | 楽天で見る |
| Dr. Loosen Dr.L リースリング トロッケン | リースリング | ドイツ・モーゼル | 白 | 酸が豊か | 2,376円 | 楽天で見る |
| Cono Sur ゲヴュルツトラミネール ビシクレタ レゼルバ | ゲヴュルツトラミネール | チリ | 白 | 辛口 | 810円 | 楽天で見る |
| Cono Sur ピノ・ノワール ビシクレタ レゼルバ | ピノ・ノワール | チリ | 赤 | 辛口・ミディアムボディ、軽やか | 810円 | 楽天で見る |
| Louis Jadot ブルゴーニュ ピノ・ノワール ソンジュ・ド・バッカス | ピノ・ノワール | フランス・ブルゴーニュ | 赤 | エレガント | 5,500円 | 楽天で見る |
| Le Macchiole ボルゲリ・ロッソ | ボルドー品種のブレンド | イタリア・トスカーナ(ボルゲリ) | 赤 | フルボディ、骨格と渋み | 5,010円 | 楽天で見る |
| RIEDEL オヴァチュア レッドワイン 6408/00 | テイスティング用グラス(1客) | 1,800円 | 楽天で見る | |||
ソムリエ試験対策に使えるワイン8選の詳細

どの1本から手をつければいいか、迷いますよね。ここでは「その1本で何を確かめるか」を中心にまとめました。温度はあくまで一般的な目安です。
1. Joseph Drouhin シャブリ レゼルヴ・ド・ヴォードン|冷涼シャルドネの基準
参考価格(記事作成時点)は4,700円、容量は販売ページ記載で750mlです。
シャブリはブルゴーニュの北に位置する冷涼な産地。販売ページでは「冷涼産地シャルドネの酸とミネラル感の基準」と紹介されています。ミネラル感(石や貝殻を思わせる、引き締まった印象)と、青りんごやレモンを思わせる香りを確かめる1本です。
- 飲み比べ相手:2. ルイ・ラトゥールのシャルドネ
- 温度の目安:8〜10℃。デカンタージュ(別容器に移して空気に触れさせること)は不要
- 合わせる料理:寿司、カキフライ、白身魚の塩焼き
注意点:今回のワインの中では価格が高めです。ヴィンテージ(収穫年)は販売ページで確認を。樽香の典型を学びたい人には向きません。
2. Louis Latour グラン・アルデッシュ シャルドネ|温暖シャルドネとの対比に
参考価格(記事作成時点)2,750円。楽天レビュー平均4.79(14件・2026年10月時点)。販売ページ記載のヴィンテージは2023年です。
アルデッシュは南フランスの温暖な地域。販売ページでも「シャブリと飲み比べに」と案内されています。シャブリと並べて、果実味の熟度やボディ(口の中で感じる重さ)の違いを観察しましょう。
温度は10〜12℃が目安。天ぷらや鶏の照り焼き、クリーム系のパスタと合わせやすいタイプです。注意点:樽の使い方は年によって変わることがあるため、樽の有無を学ぶ目的なら販売ページの説明を確認してください。
3. Dr. Loosen Dr.L リースリング トロッケン|酸の高さを覚える
参考価格(記事作成時点)2,376円。楽天レビュー平均4.50(4件・2026年10月時点)。
産地は急斜面の畑で知られるドイツのモーゼル。トロッケンはドイツ語で「辛口」の意味です。販売ページでは「酸が豊かで開栓後も劣化しにくい」と紹介されており、数日かけて少しずつ練習したい独学者にも扱いやすい1本。シャルドネとの酸の質の違い、柑橘や白い花を思わせる香りに注目してみてください。
温度の目安は8〜10℃。餃子や豚しゃぶとも合わせやすいです。注意点:辛口なので、甘口リースリングの典型を知りたい人には向きません。
4. Cono Sur ゲヴュルツトラミネール ビシクレタ レゼルバ|香りの華やかさを体感
参考価格(記事作成時点)810円。楽天レビュー平均4.86(130件・2026年10月時点)。商品名に「辛口」と記載されています。
ゲヴュルツトラミネールは、ライチやバラを思わせるアロマ(ブドウ由来の香り)で知られる品種です。香りの個性がはっきりしているので、最初の1本にも向いています。リースリングと並べると、アロマティック品種どうしの違いが見えてきます。
温度は8〜10℃が目安。エスニック風の炒め物や、生姜を効かせた料理と合わせやすいです。注意点:チリ産なので、アルザスの典型とは印象が異なる場合があります。
筆者のひとこと実際に購入して使っています筆者はワインの資格試験の勉強をしていました(受験はしていません)。飲み比べについての筆者の感想は、「やはりコノスルがリーズナブルで、品種の特徴が比較的素直に出ていて最適。ずっと飲んでいるとニューワールド感も身につくように思う」というものです(筆者個人の感想で、効果を保証するものではありません)。筆者もこのゲヴュルツトラミネールを購入しています。販売ページ(楽天市場・2026年10月6日確認)によると、ゲヴュルツトラミネール100%のチリの辛口の白で、ライチやバラの花びらのような香りが特徴とされ、栓はスクリューキャップです。同じシリーズのほかの品種と並べると違いをつかみやすくなりますが、飲み比べは少量ずつにして、飲み過ぎには注意してください。5. Cono Sur ピノ・ノワール ビシクレタ レゼルバ|手頃なピノの入り口
参考価格(記事作成時点)810円。楽天レビュー平均4.62(42件・2026年10月時点)。商品名の記載は辛口・ミディアムボディです。
明るい色調と、イチゴやチェリーを思わせる香りがピノ・ノワールの特徴とされます。外観の淡さを、ほかの赤と比べて確かめてみてください。温度は14〜16℃が目安。焼き鳥(タレ)やマグロの赤身と合わせやすいです。
注意点:果実味寄りのスタイルなので、ブルゴーニュの基準は6番で確認するのがおすすめです。
6. Louis Jadot ブルゴーニュ ピノ・ノワール ソンジュ・ド・バッカス|ブルゴーニュの基準
参考価格(記事作成時点)5,500円。楽天レビュー平均4.00(3件・2026年10月時点)。販売ページ記載のヴィンテージは2021年です。
販売ページでは「入門ブルゴーニュ。エレガント」と紹介されています。5番のチリ産と並べると、冷涼な産地らしい酸の伸びや、果実味の出方の違いを比べやすい組み合わせです。温度は14〜16℃が目安で、デカンタージュは基本的に不要。すき焼きや鴨鍋と合わせやすいです。
注意点:今回のワインの中では参考価格がもっとも高く、レビュー件数も少なめです。
7. Le Macchiole ボルゲリ・ロッソ|ボルドー品種の骨格と渋み
参考価格(記事作成時点)5,010円。販売ページ記載のヴィンテージは2021年、フルボディです。
イタリア・トスカーナの海沿いにあるボルゲリは、ボルドー品種の栽培で知られる地域。販売ページでは「ボルドー品種ブレンドの骨格と渋みを体感できる」と紹介されています。タンニン(渋み成分)の量や質、ボディの厚みを、ピノ・ノワールと比べて確かめてみてください。
- 温度の目安:16〜18℃
- 若いうちは、デカンタージュや開栓後に少し時間を置くのも選択肢
- 合わせる料理:焼肉(カルビ)、ハンバーグ、ラムのグリル
注意点:品種の構成比は年によって変わることがあるため、販売ページで確認を。軽めの赤が好きな人には重く感じるかもしれません。
8. RIEDEL オヴァチュア レッドワイン 6408/00|比較をそろえるグラス
参考価格(記事作成時点)1,800円(1客)。楽天レビュー平均4.58(173件・2026年10月時点)。
飲み比べでは、同じ形のグラスを複数そろえることが大切です。1客ずつ買い足せるので、2〜3脚から始められます。白も同じグラスで比べると、条件の差を減らせます。
注意点:販売ページには「正規品ですが、小さな傷や気泡、少しのぐらつき等がある場合がございます」と記載があります。洗い方や取り扱いは販売ページ・メーカーの注意事項に従ってください。
ワインの飲み比べの進め方
たくさん開ければ上達すると思われがちですが、実は1回に比べるのは2〜3本にとどめたほうが、違いを言葉にしやすくなります。
順番は白から赤、軽いものから重いものへ
白なら「シャブリ → ラトゥール」、赤なら「コノスルのピノ → ルイ・ジャド → ボルゲリ・ロッソ」の順がおすすめです。香りの強いゲヴュルツトラミネールは、白の最後に回すと後のワインに影響しにくいです。
メモは外観・香り・味わいの3項目で
- 外観:色の濃さ、色調、粘性(グラスを伝う涙の様子)
- 香り:果実、花、スパイス、樽など、感じたものを具体的に
- 味わい:酸、甘み、タンニン、ボディ、余韻の長さ
最初は言葉が出てこなくても大丈夫。同じ項目で書き続けると、比較がしやすくなります。
開けたボトルの保存
栓をして冷蔵庫に立てて保存し、数日以内に飲み切るのが一般的な目安です。赤も冷蔵庫で保存し、飲む前に常温へ戻してください。勉強目的でも、飲む量は無理のない範囲にしておきましょう。
予算別の組み合わせ例
- まずは香りの違いから:コノスルのゲヴュルツトラミネール+ピノ・ノワール(参考価格の合計1,620円)
- シャルドネの冷涼・温暖比較:シャブリ+ラトゥール(参考価格の合計7,450円)
- ピノ・ノワールの産地比較:コノスル+ルイ・ジャド(参考価格の合計6,310円)
ソムリエ試験の勉強道具と試験情報の調べ方
結論から言えば、グラスと問題集の2つがあれば独学の土台は整います。
問題集は、最新年度版かどうかを出版年や商品ページで必ず確認してください。ワインの法規や産地情報は改定されることがあるため、古い版だと内容が合わない場合があります。テイスティング用のメモは、市販のノートでも十分です。
試験の日程・出題範囲・申し込み方法は、日本ソムリエ協会(J.S.A.)の公式サイトで確認しましょう。年度によって変わることがあるので、早めにチェックしておくと安心です。
よくある質問

安いワインでもテイスティングの勉強になりますか?
品種の特徴をつかむ入り口としては役立ちます。今回のコノスルの2本は参考価格810円です。慣れてきたら、同じ品種で産地や価格帯の違うワインと比べてみてください。
グラスは何脚あればいいですか?
2本を比べるなら2脚、3本なら3脚が目安です。比較の条件をそろえるため、同じ形のグラスで統一するのがおすすめです。
開けたワインは何日くらいで飲み切ればいいですか?
一般的には、栓をして冷蔵保存し、数日以内が目安です。ワインのタイプや保存状態で変わるため、香りや味わいの変化もメモしておくと勉強になります。
主要品種以外も練習したほうがいいですか?
主要品種に慣れたら、オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナーやハンガリーのフルミントなど、ほかの産国の品種に広げると視野が広がります。学ぶ範囲は、J.S.A.の公式情報や最新の問題集で確認してください。
まとめ
- 品種の典型が出やすい産地を選び、冷涼と温暖、産地違いで並べて比べる
- グラスと温度をそろえ、外観・香り・味わいの3項目でメモを取る
- 試験の日程・出題範囲はJ.S.A.の公式情報、問題集は最新年度版で確認する
まずはコノスルの2本と、同じグラス2脚から始めてみてください。ワインの味わいの感じ方には個人差があり、この記事の内容は販売ページの記載と一般的な目安にもとづいています。
テイスティングに慣れてきたら、産地ごとの気候と土壌の違いを学ぶ記事もあわせて読んでみてください。